1本のビデオカセットから始まった自作メダルゲーム
自宅でゲームコーナーのメダル落としをやりたいな・・・というところから「ビデオカセット(VHS)」を使って自宅でメダル落としを遊んでいました。
自作メダルゲームのルーツは、机の上にビデオカセットを1本置いて、小銭やおはじきを並べて遊んだところから始まります。
当時は「プッシャーゲーム」という言葉も知りませんでした。
写真右側に写るセロハンテープ台は、自作メダルゲーム初の単純な払い出し機構として使用していました。
巻きメダル等、役物を作る
プッシャーゲームの最も基本なポイントは落ちそうなメダルや役物を狙うことでした。
巻きメダルやお菓子、プライズがフィールドに置かれているなど、目標を作り長く楽しめるネタも再現しました。
プッシャーゲームはゲーム性だけでなく、払出の演出面での楽しみも増え、プレイヤーを魅了します。
そんな面白いメカギミックやアイデアを楽しんで作ります。
VHSカセットを組み立てる即席自作メダルゲームの登場
世の中の新しいメダルゲームに新要素が追加されるたびに、自作メダルゲームも日用品を応用して面白いコトを考えます。
回転払出機構にはケーキ作りの回転台や、タワーを払い出すにはカメラのフィルムケースを半分に切って押し出すなど、身近なモノを使って簡単な工作をしました。
VHSカセットで組み立てる自作メダルゲームは、毎度組み立てては進化していきます。
プッシャーだけでなく、ボールレースや、メダルシューティングやピンパネルのゲームも考えました。
組み方を覚えて片付けて面白かったら次回も同じように組んで遊べたことから「しまえるパック」と言いました。
オペレーターの役割と面白さの追求
手動ならではの遊び方がオペレーターとプレイヤーの関係です。
当時はオペレーターのことを「司会者」と呼んでおり、ゲームの進行を行う役目が必要でした。
手動のメダルゲームで司会者という立場は、メダルの払出や入賞の判定やプッシャーテーブルの往復運動を担います。
この司会者が、プレイヤーに「面白い」と思わせる工夫を考えます。
自由に加工できるダンボール筐体
ビデオカセットより自由に形作れるのがダンボール筐体で、もっとこだわりをもって作ることにしました。
片付けることができないものの、VHSカセットの頃より作る規模が大きく、また筐体として組み上げるようになりました。
クラフトテープやカッターで切り貼りし、ダンボールは簡単に加工ができます。
材料費が少なくて済みました。
中型・大型・マスメダル化
ゲームコーナーのメダル機が大型化し盛り上がる中、自作メダルゲームも「マスメダルゲーム」を目指したくなります。
手動ながらも、ビデオカセットで組み立てていた頃とは異なり、さまざまな抽選機構も作りました。
電飾や単純なギミックにはモーターを取り付けて、小学校の理科の授業で習う程度の電気を使った自作メダルゲームに挑戦します。
コンセプトにおいて、模倣から独創性を入れる傾向へと変えます。
木工工作で作る筐体
ダンボールよりコストがかかるものの、よりリアルを追求していきます。
木材カットなど大がかりな加工を工具などを用いて作り始めました。
半自動に向けて最も解決したかったプッシャーテーブルの往復運動、そしてメダルホッパーやボールリフターの試作も行いました。
抽選機構や電飾の半自動化として、オペレーション用のコントローラーを用意し、オペレーターがスイッチやボリュームを操作することでモーターや電飾を操作してゲームを動かします。
ネット上での交流が広がる
ゲームコーナーで稼動しているメダルゲームの攻略解説を専門掲示板や、携帯サイトSNS等で情報交換しはじめました。
ホッパーやセンサー、構造についての質問など、プレイヤー目線で少々込み入ったな内容も多く語ったと思います。
自作メダルゲームに挑戦される方も増え、作り方の情報交換もしました。
全自動自作メダルゲームの開発
オペレーションコントローラーをなくし、オペレーターの操作を常に必要としない自作メダルゲームを開発します。
プログラムの勉強を始め、パソコンから入出力を管理する制御プログラムを作ります。
ゲームルールやグラフィックやBGMなどソフト面やコンテンツ面にも自作します。
「Twins」は自作メダルゲーム初の一般公開を行いました。(2012/2/19)
インターネットからリアルなメダルゲーム
スマートフォンの普及や、コンピュータで物理シミュレーションなどがゲームコンテンツへ取り入れられるようになり、プッシャーゲームはアプリゲームとして世の中に出てきはじめました。
そんな中でリアルなメダルゲームをスマートフォンで遠隔で遊ぶことができないか、プッシャーゲームのクレジット化をはじめ、メダルに触れずリアルなメダルゲームができないか挑戦しました。
カメラ映像の上に拡張現実(AR)コンテンツを合成し、遠隔操作で遊ぶ新しいプッシャーゲームの創出可能性について考えていきます。
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